筋トレをして体を鍛えるときに、ふと疑問に思うことがあります。それは、
毎日筋トレをしてもいいのか?
です。

筋トレってやったらやった分だけ筋肉がつくの?

うん。確かに体を鍛えるためには筋トレは欠かせないもの。しかし、筋肉は闇雲に筋トレをしたからといって筋肥大するものではなく、しっかりと回復をすることが必要なんだ!
このページでは筋トレに欠かせない超回復についてと筋トレする間隔をまとめました。
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筋肉の発達について
筋トレをすることで筋肉がついて大きくなる。この考えは間違ってはいません。
しかし、筋肉がつく理由をもう少し詳しくしることで、トレーニングの質がもっと上がることになります。
筋肉は繊維をまとめたもの
筋肉はいくつかの筋繊維をまとめたものになります。
1本1本は細い筋繊維ですが、束になって筋束をつくります。そこから動脈や静脈と一緒に複数の筋束をさらにまとめて筋肉になっています。
このように筋繊維は小さい束をさらにまとめることで、しなやかでありながら強く切れにくい筋肉をつくりだしています。
建築現場などで使われている金属のワイヤーが柔軟でありながら切れないつくりになっているのも、同様に細い金属繊維を束ね、さらにまとめて強度と柔軟性をうみだしているからです。
速筋と遅筋
筋肉には瞬発力や強い力に耐えうるパワー系の速筋とパワーはないがその分疲れにくく持久力がある遅筋があります。
この2種類の割合の違いで最大筋力は変わります。
この速筋と遅筋の割合は遺伝的に生まれながら変わらないということが定説でしたが、運動生活が異なる一卵性双生児の筋繊維の割合が異なっていたことが発見されました。
まだ未知なところはありますが、トレーニングをすることで、得手不得手も変わるかもしれないってことなんです。
筋繊維の破壊と超回復
筋肉に負荷をかけることで、1本1本の筋繊維がその負荷に耐えられず切れてしまいます。
破壊された筋繊維は、食べ物に含まれる栄養素を材料に時間をかけて再生をしだします。ここで切れた筋繊維は元通りではなく切れた際の負荷に耐え得るようになろうとより強く再生しようとします。
この以前よりも強く再生しようとする筋肉の性質を「超回復」とよびます。
この超回復を繰り返し起こすことで、筋肉は肥大し成長していきます。
超回復に必要なもの
筋肉が以前よりも強く再生しようとする性質を「超回復」と言いますが、超回復には必要なものがあります。
時間
超回復には筋肉が再生し終わるまでの時間(休息)が必要になります。
例えば、短く切った髪の毛が伸びるまでや、骨折した腕が治るなども一定の時間が必要なのと同じで筋肉にも時間が必要です。
一般的に超回復にかける時間は24時間~72時間と言われ、大きな筋肉のほうが超回復にかける時間が長く、小さい筋肉ほど超回復にかける時間は短くなります。
※詳しくは後述します。
栄養
超回復をするには栄養が不可欠です。
壊れた筋繊維を再びつくるためには筋肉の材料が必要でそれは食事によって補わなければなりません。
そして一番必要な栄養素がタンパク質であり、毎日の食事では足りないアスリートやトレーニーはプロテインで追加補給します。
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マッサージ
トレーニング後にはマッサージやストレッチを行い、血流が滞らないようにしましょう。
超回復期間中も軽くストレッチをすることで酸素と栄養を筋肉へ送りこませましょう。
睡眠
個人的には一番睡眠が必要かなと思うほど筋肉の成長には睡眠が必要です。
睡眠時には成長ホルモンが多く分泌されるのですが、この成長ホルモンには代謝を促す作用があるんです。
つまり、食べ物によって得た栄養素を筋肉の修復により充てようと頑張ってくれるのが成長ホルモンってことなんです。
超回復の時間
超回復には24時間~72時間を必要としますが、それは各筋肉の部位によって回復の時間が異なるからなんです。
あくまで目安になりますが、各部位の超回復時間は下記になります。
部位ごとの時間
時間 | 場所 | 部位 |
---|---|---|
72時間 | 背中の筋肉 | 僧帽筋・広背筋・長背筋 |
太ももの筋肉 | 大腿四頭筋・ハムストリングス | |
48時間 | 胸の筋肉 | 大胸筋 |
腕・肩の筋肉 | 上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋 | |
お尻の筋肉 | 大殿筋 | |
24時間 | 腹筋 | 腹直筋・腹斜筋 |
腕の筋肉 | 前腕群 | |
脚の筋肉 | 下腿三頭筋 |
大きい筋肉ほど超回復に時間がかかり、小さい筋肉ほど超回復にかかる時間は少ないです。また、普段使用する筋肉ほど回復は早くなり、あまり使わない筋肉ほど超回復に時間がかかります。
あくまで上の時間は一般的な時間であり、年齢が高くなったり、筋合成のホルモン分泌が少ない女性は超回復の時間は長くなります。
目安は筋肉痛
トレーニングの追い込みや長い間運動をしていないと筋肉痛を起こしやすいです。
筋肉痛の原因は今だ未解明なのですが、有力な説では、筋肉の破壊により炎症が起こり痛みの神経を刺激しているから起こるということです。(一昔前までは乳酸が原因と言われました。)
皮膚などを裂傷した部位が治るまで痛いのと同じで、超回復によって筋肉の修復再生が終わるまでは筋肉痛によって痛みが生じやすいと思っておきましょう。
超回復中のトレーニングメニュー
筋肉を破壊して超回復させている間、破壊した部位の筋力トレーニングをしてもよいかということです。
要は疲れ果てるまで毎日トレーニングをしてもよいのか?ということになりますが、
答えはNOです。
超回復中は休養する
超回復中はできるだけトレーニングは行わず休養するように心掛けましょう。
つまり、筋肉痛の間はトレーニングはしないってことです。
超回復中にトレーニングをしてしまうと、破壊された筋肉をさらに破壊することになり、いつまでたっても修復されません。
破壊が継続されれば、それは筋肉の減少を意味します。
トレーニングしたのに筋肉を減らしてしまったら意味はないですよね。
部位ごとにトレーニングする
全身を一気にトレーニングしてしまったら、トレーニングができない日が続いてしまうことになります。
もし、トレーニングしない日が不安だって方は、部位ごとにトレーニングする日を変えて超回復させながら他の筋肉を鍛えていきましょう。
太ももや背中は週2回、胸やお尻は週3回、腹筋は週4回などで週間メニューを組み立てれば、偏ることなくトレーニングを継続することができるでしょう。
体内栄養素を高く維持する/h3>
トレーニング後のプロテインなどは常識になりつつありますが、トレーニング後以外にも体に栄養素を蓄えておくことで、超回復の時間短縮やトレーニングの質を上げることができます。
筋肉の合成と分解はトレーニング後だけに行われるものでなく、超回復期にも行われています。
特に筋肉の栄養素であるタンパク質(アミノ酸)の体内レベルを上げておくことで、筋肉の合成促進と分解抑制に力を発揮してくれますし、トレーニング前にエネルギーとして蓄えておくことで、エネルギー切れ(筋肉分解)の抑制にもつながります。
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超回復のまとめ
- 筋肉は筋繊維が束になってできている。
- 筋繊維が損傷し損傷前より強くなって回復することが超回復。
- 超回復には時間・栄養・マッサージ・睡眠が必要
- 超回復に時間は筋肉の部位によって異なる。
- 超回復の目安は筋肉痛である期間
- 筋肉痛のときは筋トレしない。

筋肉はきちんと回復させることが重要なんだね!

上級トレーニーの多くはひとつの部位を極限にまで追い込み、毎日違う筋肉を鍛えているんだ!つまり、1つの部位のトレーニングは週一ってこと。それだけ休息は必要だってことだね!
参考文献
日本パワーリフティング協会
厚生労働省-eヘルスネット
Kentai
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