プロテインの中でもよく耳にする種類が「ホエイプロテイン」というもの。
トレーニングジムに通い、マッスルマッスルな人にとってみれば、毎日欠かせないものですが、これから筋トレを始める初心者やダイエッターにとってみれば、実際に必要なものか理解し難いものでもあります。
そこでここでは、プロテインのひとつホエイプロテインについて選び方や初心者におすすめのものをまとめました。

ホエイプロテインってよく聞くけど、他のプロテインとは何が違うのかな?

ホエイプロテインはトレーニーの栄養補給にピッタリのプロテインなんだ!ここでは初心者のホエイプロテインの選び方をご紹介するよ!
初心者の方が持つプロテインのイメージってどんなんだろう?筋肉がついてしまう?トレーニングしないと太る?とにかく不味い!マツコデラックスの「マツコの知らない世界」でもプロテインをテーマに取り上げていたね[…]
ホエイプロテインとは
プロテイン(Protein)を直訳すると、「タンパク質」になります。日本では、アスリートやボディビルダーが飲む栄養補給(サプリメント)っていう位置づけですが、三大栄養素のひとつのタンパク質を補給するものがプロテインとなっています。海外では、「protein shake」「protein drink」もしくは、「pure whey(ホエイ)」などプロテインの種類や「savas(ザバス)」などの商品名などと呼ばれています。
ホエイプロテインとは、プロテインに使われているタンパク質の種類のひとつで、牛乳を原料とする動物性たんぱく質になります。
ホエイたんぱく質(乳清)
ホエイプロテインは牛乳に含まれる乳清を使用しています。ちなみに乳清を「WHEY(ホエイ)」と呼ぶため、原料名を使ってホエイプロテインと呼ばれています。
身近に感じる乳清と言えば、ヨーグルトの上部に溜まる上澄み液などがあります。また、チーズを作る際に固形化させるために分離させる液体成分も乳清になります。
元来、チーズを生産する際に捨てられていた乳清ですが、タンパク質だけでなく低脂肪でいてカルシウムやビタミン類などの栄養価が高いため、現在では、ホエイプロテイン以外にも乳清飲料や生クリームの代替品としても使用されています。
牛乳タンパク質の20%がホエイ
牛乳に含まれるタンパク質の20%がホエイタンパク質になります。残りの80%はカゼインで、その他プロテインのひとつ「カゼインプロテイン」の原料となるものです。
これだけ説明すると、牛乳には大量のタンパク質が含まれていると思ってしまう人もおおいでしょう。しかし、牛乳に含まれるタンパク質の量は約3.5%ほどで、そこからホエイプロテインを抽出しているにです。
その他プロテインには大豆から作られる植物性の「ソイプロテイン」などがあり、ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインがプロテインサプリメントの中では三大プロテインとなっています。
ホエイプロテインのメリットとは
三大プロテインのひとつホエイプロテインですが、どんな特徴があるのでしょうか?
他のプロテインと比べてホエイプロテインのメリットとデメリットを見ていきましょう。
体内吸収が一番早い
カゼインプロテインやソイプロテインと比べると体内への吸収が早いのがホエイプロテインです。
筋トレなどのトレーニング後は筋肉は回復しようと栄養を求めます。その際に素早く筋肉へ栄養を届けることができるのがホエイプロテインなんです。
筋肉の栄養価が高い
タンパク質は体内で分解されるとアミノ酸へと変わります。アミノ酸には必須アミノ酸という体内で生成できない9種類のアミノ酸があり、それは食事によって補給しなければいけません。
このうち筋肉に最も必要なものが「BCAA」と呼ばれるバリン・ロイシン・イソロイシンの3つの必須アミノ酸になります。
このBCAAが最も多く含まれているのがホエイプロテインになんです。
商品の種類が豊富
これは初心者にとってメリットでもありデメリットでもあるかもしれませんね。
プロテイン=ホエイプロテインって呼ばれるほど、その種類は豊富で各メーカーが沢山のホエイプロテインを商品化しています。各メーカーの価格競争が起こるため、価格はだいぶ安くなりましたし、フレーバー(味)もたくさん選べるようになりました。
しかし、その分、どれを選べばよいかわからなってしまう初心者の方も多くいるのではないでしょうか。
消化器系に問題も
牛乳由来にため、牛乳が苦手な方はお腹を壊す可能性もあります。
乳糖不耐性と呼ばれ牛乳に含まれる乳糖を分解できないことで消化不良を起こすのですが、元来ほとんどの人は授乳期を過ぎ離乳すると乳糖を分解する消化酵素(ラクターゼ)の活動が低下するため、誰しもが起こる症状ではあります。
ただ人によってお腹を壊す差(ラクターゼの活動量)が異なるためお腹を壊さない人もいます。
もし、気になる方がいましたら、後述するホエイプロテインの製法の違いによって解決できることもあるので諦めないでくださいね。
ホエイプロテインにも種類がある
ホエイプロテインにもその精製方法によって種類があります。
精製方法の違いにより、ホエイプロテインに含まれるタンパク質含有量が異なってくるため、ホエイプロテインを選ぶ際には重要な指標となってきます。
WPC(Whey Protein Concentrate)
「濃縮乳清タンパク質」と訳されるWPC。ホエイプロテインを作る中では一番ポピュラーな製法です。そのため、価格も一番安価になっています。
牛乳に酵素を加えて凝固させたのがチーズになっていくのですが(カードといいます)、その際につくられる液体の乳清をろ過するためのフィルター膜処理を行い凝縮させ乾燥させ出来上がるのがWPCになります。
WPCには脂質や炭水化物、乳糖なども含まれているため、タンパク質含有量はおよそ80%ほどとあまり高くはありません。
この乳糖が牛乳を飲むと下痢になる原因ともいえるので、お腹が弱い人は注意が必要です。
WPI(Whey Protein Isolate)
「分離乳清タンパク質」と訳されるWPI。WPCよりは作成工程が増えるため価格は高くなります。
WPCによる製法からさらに脂質や炭水化物、乳糖を分離させタンパク質含有量を90%ほどに高めたものになります。
精製方法にはイオン交換法とクロスフローマイクロフィルトレーション(CFM)があります。
乳糖を含有量が大幅に抑えられているため、お腹が弱い人はWPIを選ぶのがおすすめです。
WPH(Whey Protein Hydrolysate)
「加水分解乳清タンパク質」と訳されるWPH。WPCにより精製した乳清を加水分解しペプチド状にしたものになります。
タンパク質は体内で消化される際にタンパク質→ペプチド→アミノ酸などに分解していくのですが、WPHは分解されたペプチドですので体内吸収がとても早く筋肉合成も高いです。
タンパク質含有量も95%ほどと最も高いですが、3つの製法の中では一番高価なホエイプロテインになっています。

安いプロテインを取る、吸収が早くタンパク質含有量が多いのを取るか迷うところだね。

WPHのホエイプロテインはまだ数が少なく、原産はアメリカや海外のものがほとんどなのが現状なんだ。
筋肉業界もここ10年で大きく変貌を遂げました。トレーニングジムでは、パーソナルトレーニングジムが台頭したことで筋トレブームが起きました。そしてプロテインもダイエットなど一般需要が加速するなか、粉状のものだけでなくタブレット状の筋肉サ[…]
ホエイプロテインの飲み方
吸収が早いホエイプロテインはトレーニング後に飲むのが一番とされていますが、その理由やその他飲むタイミングや割るものなど、初心者がホエイプロテインを購入した後に飲むことについてまとめました。
カタボリックとアナボリック
人は古い細胞を排除し新しい細胞を作ることを繰り返し行い新陳代謝を行うことで健康をキープしています。これは筋肉でも同じことがいえ、古い筋肉を破壊することをカタボリック(異化)、新しい筋肉を生成することをアナボリック(同化)と言います。
このカタボリックとアナボリックがバランスよく繰り返されていれば筋肉量は一定をキープし現状を維持します。
スポーツを行う、筋トレをするときには多量のエネルギーを必要とします。このとき、体に蓄えられた糖質や脂質などのエネルギーを使用するのですが、糖質や脂質などのエネルギーが不足してしまった場合にはアミノ酸を必要とするため、筋肉を分解してエネルギーにしようとします。
つまり、トレーニングして筋肉を大きくしようとしているのに、エネルギーが不足してしまうと筋肉を分解して筋肉量が減ってしまうのです。
特にトレーニング後は栄養不足に陥っているので、素早く吸収できるホエイプロテインで栄養を補給することが必要なのです。
30分以内、最低でも45分以内に
トレーニング後は筋肉が破壊されているので、素早くタンパク質を補給することが必要になります。
筋肉を生成するアナボリックはトレーニング後15分でアナボリック(同化)効率が最大となり30分経過すると徐々に減少し、トレーニング2時間後には通常のアナボリック効率になってしまいます。
このアナボリック効率が高いときは筋肉へのアミノ酸輸送量が通常の3倍ほどと言われているので、このときに吸収の早いホエイプロテインを補給すれば効率よく筋肉へアミノ酸を送り込むことができるのです。
トレーニング後に飲むホエイプロテインはできれば30分以内、最低でも45分以内には摂取するようにしましょう。
長時間トレーニングでの補給
トレーニングが長時間継続する場合、トレーニング中に栄養補給をしないとエネルギーが不足が起こりカタボリックが進んでしまいます。
そのため、長時間のトレーニング中もこまめに栄養を補給しましょう。
最低でも1時間おきには栄養を補給としてホエイプロテインを摂取することをおすすめします。
糖質と摂取すると吉
実はタンパク質を補給するときは、炭水化物などの糖質と一緒に摂取することで、より筋肉のパワーアップを図ることができるのです。
上で述べたように、筋肉を破壊するカタボリック(異化)は、糖質などのエネルギーが不足することで筋肉のアミノ酸をエネルギーとして使用することで起こります。
そのため、ご飯などの炭水化物とプロテインを一緒に摂取することで、糖質はエネルギーの補給を、プロテインは筋肉の生成へと役割分担することができるため、効率がよくなります。
特に糖質制限でダイエットしている人は筋肉が破壊されたり、疲れやすい体になってしまうので、注意するようにしましょう。
大量摂取しても意味はない
トレーニング後にホエイプロテインの摂取が重要だからといって、大量に摂取しても体内で吸収されるタンパク質の量は限られています。
トレーニング後に必要とされるプロテインの量はおよそ20g~30gほど。これは、各メーカーが製造するプロテインの1回分ほどの量になります。
つまり、トレーニング後にはホエイプロテインを1杯飲む。です。
ちなみに1日のタンパク質摂取量は50g~60gほどですが、トレーニングをしている人になると、体重1kgあたり1.5gほどのタンパク質が必要になります。
体重50kgの方で80gほど、体重70kgの方で105gのタンパク質が必要になるため、足りない分をプロテインで補給していくことになります。
水で割るか牛乳で割るか
ホエイプロテインを水で割るか牛乳で割るかでそれぞれメリットが異なります。
水で割る場合は、ホエイプロテインの持つ吸収の早さを最大限発揮することができます。また、水はカロリーゼロなので、ダイエット中の方も水で割るのがおすすめです。コスパもいいですい、入手のし易さもジムでの飲用に大いに助かります。
牛乳の場合は水のようめメリットはありませんが、ビタミンやカルシウムなどその他の栄養を補給できることができます。また、なんといっても味が美味しくなるというのは初心者にとっては嬉しいことかもしれませんね。
ちなみに、スポーツドリンクやフルーツジュースなどで割っても問題ないですよ。
どのフレーバー(味)が美味しい?
一昔前と比べるとホエイプロテインもかなり美味しくなりましたが、それでもまだ必ずしも美味しいといえるものは少ないです。
フレーバーもチョコやバニラ、フルーツ系に抹茶、スポーツドリンク系などかなり味の種類も増えています。
水以外だと牛乳で割ることが多いため、牛乳で割りやすいフレーバーが多いの現実でしょうか。
個人的におすすめするのは、やはりチョコやココア系でしょうか。牛乳で割ればそれなりに飲むことはできます。
他、プロテイン初心者の方が水で割って美味しく飲めるとすれば明治のSAVAS(ザバス)にラインナップされている「AQUA」は最強だと思います。
ふつーのスポーツドリンクです。これ。プロテインっていう感覚の味ではないので、まずはおすすめできるものですが、タンパク質含有量は70%ほどと高くはないので、ステップアッププロテインと割り切って飲みましょう。

ホエイプロテインは筋トレやダイエット、アスリートなどのトレーニーには必要不可欠なものなんだね!

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ホエイプロテインまとめ
- 牛乳タンパク質に含まれる乳清を使用
- 吸収が早くBCAAなど筋肉の栄養価が高い
- 精製法によってタンパク質含有量が異なる
- トレーニング後30分以内の飲用がアナボリック生成が高い
- 水が基本、無理なら牛乳等で割って飲む